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ロシア

ロシアにどんな印象をもっていますか?
わたしの印象は、「無愛想」「暗い」「寒い」です。
あまりいい印象じゃなかったですね。
長い冬とロシアの歴史からそんな印象を持っていたように思います。
それでも行ってみたのは、シベリア鉄道に乗って大陸を横断してみたかったのと、ロシアのことをあまり知らなかったので、未知の国を知りたいという興味からです。
実際にロシアで過ごして感じた印象を上げてみます。

ひと

わたしのロシアの人々のイメージは背が高くて白い肌で青や薄い茶色の目、といういわゆる西欧の人を勝手に想像していましたが…

ロシアに入国して最初に立ち寄ったのは、バイカル湖東部にあるモンゴル系のブリヤート共和国の首都、ウランウデという町だったので、町の人々は6~7割がモンゴル人です。
日本人は非常に溶け込みやすい。
ロシア語で話しかけられる確率100%です。
恥ずかしながら、ロシアへ来るまでロシアにこれほどたくさんの共和国が存在していることを知りませんでした。
ロシアは広大な国土を持つ連邦国であり、これまでの歴史や人の流れを考えれば、アジア人が多い町があることも当然なんですが、実際に目にするまで想像していませんでした。

英語はほとんど通じず、身振り手振りと筆談でコミュニケーションをとっていました。
ウランウデからモスクワまでの電車の切符を購入しなければいけなかったわたしは、駅に着いてすぐに窓口へ行きました。
全く英語が通じない中で、担当してくれた方は無愛想ではあるけれど、最後まで辛抱強く対応してくれました。
パソコンの画面を見せながらいろいろな切符を説明してくれている様子。
結局、希望の日の切符は売り切れていて、その次の日の切符を購入しました。

金額を支払って切符を受け取って、最後に笑ってくれたあの顔は忘れられない。
わたしも「なんとかなったー」と笑ってたはず。

その後、モスクワ、サンクトペテルブルグとヨーロッパへ近づくに連れて英語を話せる人が増えていきますが、人の優しさをたくさん感じたのは田舎の方でした。
それは海外でなくてもどこでもそうでしょうし、言葉が通じないからこそ余計にそう感じたのかもしれませんが、見返りを求めない優しさや見知らぬ人への思いやりを感じられたのは本当にとてもいい経験でした。

もうひとつ私にとって意外だったのは、親日の人が多いこと。
歴史や領土問題のことを考えると、反日の人が多いのかなとちょっと精神的に構えていたくらいでしたが、行ってみると寿司屋や日本食のレストランは多いし、空手をしてる人も多いし、日本人だからと嫌な顔をする人はいませんでした。
知り合ったロシア人の友達が言うには、日本語を学びたいひとも多いそうです。
また、蕎麦の実をお米のように炊いて主食として食べるそうです。
わたしは勝手に蕎麦は日本でしか食べないものと思っていました。

建物について

ロシア帝国時代に建設された宮殿や教会など現在の観光地となっている建物は、内装も外装もそれはそれは豪華絢爛で、一見の価値ありのものばかりです。
エカテリーナ宮殿

息を飲む美しさですが、どの建物もあまりにも壮大で華やかで、そういった建物をたくさん見ていくうちに、これらを建てるにあたって、どれほどの人々が貧しい生活をし続け、どれほどの人々が命を落としていったんだろうと考えざるを得ないのです。
教会やこれらの建築に関わったということがすでに名誉であったかもしれませんし、それが歴史であると言われればそれまでですが、無心に「すっごーい」とは思えなくなってきました。
その地の歴史や価値観をできるだけ知り、背景を知った上で自分が感じる感覚を覚えておこうと思いました。

この記事を書いた人

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Tsubasa Yone
現在地:日本
札幌出身、京都在住 山形県立保健医療大学卒業 作業療法士 趣味はバイク、映画、写真、旅行などなど。 HP: http://step-across.com

息を飲む美しさ

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