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バス旅 in ヨーロッパ(6000km) & 旅行におけるバスという選択肢について

疲れました。笑

この一言が全てなのですが、それで終わっちゃうのも流石にどうかと思うのでもう少し。
  
  
冬期休暇を利用してパリ、プラハ、ヴィリニュス、タリンにどどっと行ってきました。てんでばらばらな旅行先に加えて何も考えず安く済まそうと全てバスで移動した結果、改めて計算してみると6000km(北海道から鹿児島までの往復+αくらい)を陸路で移動してました。恐ろしい… 
まぁそんな感じで、ここでは旅行記に加えてヨーロッパ旅行におけるバスという選択肢について、僕の体験を基に書いていきたいと思います。
  
  


〇Paris

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ついに来ました。華の都パリ。滞在時間が実質一日ほどしかなく、加えて夜は某日本人アーティストのコンサートに行っていたのでそれほど観光の時間が取れたわけではなかったのですが、威風漂う凱旋門とその上からのパリ市街の眺望は本当に素晴らしく、またクリスマスを前に賑わうシャンゼリゼ通りをホットワインを片手に散歩するのはなんともいえない体験でした。晴れてたのも良かったのかな。

ちなみにシャンゼリゼはフランス語で「Champs-Élysées」となるそうです。初見で分らなかったのはきっと僕だけじゃないはず。

  

・使用したバス: MeinFernbus(http://meinfernbus.de/)
コスパ:△ 乗り心地:〇 正確性:〇

パリ旅行に際してはドイツのバス会社であるMeinFernbusを利用しました。評価は以上の通り、まぁ普通という感じです。往復80€ほどかかったのですが、例えばOUIBUS(http://uk.ouibus.com/) という会社だとAmsterdamーParisが往復で約40€で済みます。安いですね。しかし、Meinfernbusの強みとして大都市以外からもバスが出ているというのがあって、例えば僕の住んでいるUtrechtからでもMeinfernbusはParis行きのバスがあるのですがOUIBUSではありません。そんな感じでMeinfernbusはより融通が利く、といえるかもしれません。
ただ座席で足が伸ばしきれなかったので(勿論個人差あり)、そこはマイナスですね。
  
  


〇Prague

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留学する前はクリスマスをプラハで過ごすなんてことが出来るとは思いもしませんでした。この写真、それほど天気良いようには見えないかもしれないのですが、実際はこの絶妙な曇り加減が歴史ある街並みと相まってすごくいい雰囲気を醸し出してました。具体的にはここで勉強してる友人に「今日のプラハこれまでで一番綺麗かも」と言わしめる位。

また景観のみならずチェコは物価も他の欧州諸国に比べると大分安く(€を採用してないからかな?)、僕が住んでるオランダに比べると半分~2/3くらいのお金でレストランに行けました。最高。
(後から知ったのですがここはのだめカンタービレのロケ地でもあったそうで。知らず知らずのだめと千秋が歩いてたのと同じ坂道を歩いてたのを知って興奮しました笑)

  

・使用したバス: Student agency(http://www.studentagency.cz/)
コスパ:〇 乗り心地:△ 正確性:☓

チェコ旅行にあたって利用したのはStudent agency。Czech transport(http://www.czech-transport.com/)
というサイトから予約したので詳しくはわかりませんが、チェコに拠点を置く会社のようです。オランダーチェコ間が68€。料金は悪くないと思います。ただここもMeinfernbusと同様足が伸ばせず窮屈な思いをしました。フリードリンクサービスがあったのでそれを勘案して△くらいでしょうか。
しかし問題はそこではなく、上記の通り正確性です。出発地点へのバスの到着が発車時刻よりも遅れたのもそうですが(通常は10分前位についている)、なにより道中バスがぶっ壊れて深夜のフランクフルトで三時間ほど立ち往生する羽目になったのが決め手になりました。
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まさかクリスマスイブをフランクフルトのバス停で不安を抱えながら迎えるとは。
結果としては3時間ほど遅れて無事チェコに到着したのですが、乗客の中でもスケジュールがぎりぎりだった人はフランクフルト駅からプラハまで電車に乗ったようです。重要なのが、電車に乗った人達はその費用を自分で払わなければならなかったこと。この方々についてはバス代は後程請求すれば返却される'かも'ということだそうです。

今回は数時間程度の遅れで済みましたが、深夜に数時間バスがいつ直るかわからない不安と闘いながら待つのは実際精神的に応えました。幸い僕は時間的に余裕があったので気長に待つことが出来ましたが、長距離バスを利用する際にはスケジュールに余裕を持つことを強くお勧めします。


〇Vilnius-Tallinn

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人生初東欧上陸。この旅は元々ヴィリニュスで勉強している友人を訪ねるのが目的でタリンへと足を伸ばしたのはあくまでおまけだったのですが、今考えるとタリンが今回の旅全部ひっくるめて一番心に残っているように思います。
ヴィリニュスの方はあいにく滞在中ずっと曇っていたのですが、タリンはこの季節にも関わらず二日間とも快晴。現地の人に尋ねてみるとこの時期にここまで晴れることはなかなか無いそうで、とても幸運でした。
タリンの街中に今もある旧市街には、赤色のとんがった屋根、城壁、中世ギルドの建物などなど、言葉通りただ歩いているだけで満足できるほど美しい街並みが残っています。またただ美しいだけでなく、旧市街の中に存在するエストニアの国会議事堂の真正面に建てられている教会がロシア正教会の影響を多分に受けた造りとなっている等、これまでの東欧の歩みを考えさせられるものでもあります。常に-5℃かそれ以下という非常に寒い天候だったこともあり、冬の訪問は人によっては厳しい方もおられるかもしれませんが、個人的にはぜひ訪問をおすすめしたい街の一つです。
  

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謎のスター。

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・使用したバス: ECOLINES(https://www.ecolines.net/en/)
コスパ:〇 乗り心地:〇 正確性:〇

東欧圏を主に運行しているこの会社。値段がリトアニアーオランダが96€と悪くはなく、乗り心地も良かったので(足も伸ばせます)、お勧めできる会社です。何より良いのはWiFiがずっと使えること。これは特に長時間の旅行の時にそうですが、ネットが常に使えるというのはすごく大きいです。帰途、リトアニアーオランダ間を1700km、時間にして1日ほど乗ったのですが到着時刻も正確で、振り返ってみてもなかなか良かったと思います。
  


  

各々の話はこんなところでしょうか。実際バスで全て移動した感想としては、最初に書いた通りすっごく疲れます。ヴィリニュスについた時がそのピークで、過労のような感じで吐き気を覚えるところまで行きました。なので正直この方法はおすすめしません笑 個人的には隣国間の移動などにこういったバスを用い、長距離の移動は多少高くても飛行機を選択することをおすすめします。

以下まとめとして、バスを利用するメリットを二点ほど挙げておきます。
・料金が安い
・詳細なスケジュールが組める(飛行機等に比べて発着地点の選択肢が多い)

まず1点目に関しては、一般的にバスの料金は確かに飛行機、電車に比べて安いです。場合によってはLCC等がそれよりもっと安いこともありますが、重要なのはバス料金は出発までの期間によらず常に一定ということです。座席さえ残っていればぎりぎりまで旅程を練ることができるので、旅行を企画するのがぎりぎりになってしまった場合にはたとえ長距離であってもバスも選択肢の一つとして考えられると思います。もちろんめっちゃ疲れますが。
また2点目に関しては、バス会社の予約ページを見ていただければわかりますがかなり多くの都市でバスが発着しています。これはもちろん電車にも言えることではあるのですが、上述した通りバスの方が料金の面で電車よりも良い選択肢であるケースも多々あります。近距離の国境を超える二都市間の移動などがそうかもしれません。
こんな感じですかね。
  
  

それでは、長くなりましたのでここらで締めとします。ヨーロッパを旅行される際はついつい移動の費用に目が向きがちですが、自分の体の事も同じくらい考慮し、無理のない計画を立てられることをおすすめします。最低でも二日に一回は柔らかいベッドで寝られる程度の。

本記事の内容でもそれ以外でも、質問がある方はどうぞご連絡ください。以上、ここまでお読みくださりありがとうございました。

この記事を書いた人

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Hiromichi Kojima
現在地:オランダ
筑波大学 国際総合学類在学 オランダ王国ユトレヒト大学に留学中 トビタテ!留学JAPAN三期生

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