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カナダで気づいた“言葉の先にあったもの”

私は母親の後押しが留学の一番のきっかけでした。
  
  
正直英語が好きで行きたくて行ったというよりは、
英語は話せないとまずいという危機感の方が強かったです。
  
  
父親の容態も良くなかったため、半年だけと決めて、
目に見える形で人の命を背負って行った半年のカナダ留学。
  
  
なので人一倍努力する覚悟で行きました。
  
  
せっかくもらった留学という素晴らしいチャンスなのに、
実際は全然満足に準備もできず、心の準備もできないままカナダへ発ちました。
  
  
私が住んだ街はビクトリアというとても美しく小さな静かな街です。
ホームステイをしながら語学学校に5ヶ月間通いました。
  
  
”私が半年の留学で得たものはなんだったのか”
  
”感謝したいことはなんなのか”
 
  
カナダの生活を考えれば考えるほど、ここには書ききれないほど出てきます。
  
  
  
得たことから簡単にあげていくと
  

(1)生活できるレベルの英語コミュニケーション能力
半年は日常英会話をマスターするのには十分でした。
  
(2)多文化を知れる
私の学校はサウジアラビア人が多くいて、イスラム教を近くで見て知ることができました。
彼らに出会い、宗教に対する考え方が180度変わりました。
私が人生をかけて挫折や苦労を経験して得たことを、彼らはすでに宗教を通じて「道徳」として学んでいたのです。
なので、私より5歳位若い人が、自分の考えをしっかり持ち、芯がぶれません。
そこには、同じ年齢の日本の学生とは大きな”差”がありました。
  
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(3)毎日新しいことを学べる楽しさ
当然ながら語彙力は否応無しに毎日増えて行くのですが、他の国の文化や友達について日々新しく知れるのがなにより楽しかったです!
国と国の相違点や共通点を見つけたり、多角的な視点でデータとして見てみたり、
英語以外に、毎日なにかしらの「発見」があることが
留学生活をより充実した時間にしてくれました!
  
(4)日本の良さ ー言葉が通じる幸せー
日本の技術力やサービス精神はやはり海の外に出ないと本当の意味ではわかりません。
日本に帰ってきて最初に入ったコンビニの店員さんの接客に感動したのは
今でも強く印象に残っています。
いままでの「当たり前」が「当たり前じゃなかった」ことに気づける。
日本に「感謝」できる瞬間でした。
そしてやはり、自分の「想い」と「言葉」がギャップなく伝わること。
これがどれほど嬉しいことか。どれほど有り難いことなのか。
”言葉”で苦労したからこそわかることでした。
  
(5)「言葉」を超えた想い
  
最後に、最も私が留学で感じたこと。
  
  
それは  
  
“友情も愛も国境はないこと”
  
です。
  
  
私には入学当初から仲良くなった、メキシコ人の友達Erikaがいます。
最初はお互い全然英語が話せず、電子辞書を使いながら会話をしていました。笑

そんな彼女とはお互いのことを何でも話せる親友になるのに
そこまで時間はいりませんでした。
とても優しく、ダンスが大好きで、彼女といるといつも笑いが絶えませんでした。

  
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留学から2ヶ月後。父の容態が著しく悪くなり、本気で帰国を考えました。
もしこのまま父が亡くなったら・・・
私はきっと留学に来たことを一生後悔する。

しかし、日本にいる母親や兄は帰ってくるなと。
大きな決断が目の前に立ちはだかりました。
  
学校に行ける精神状態ではなく、兄から連絡を受けたその日、私は学校を休みました。
すると心配したErikaから連絡がきて、
簡単に事情を話すと彼女は学校が終わったその足ですぐに私の家へ来てくれました。
  
  
彼女は言葉も発せずただただ泣く私をずっと抱きしめ、一緒に泣いてくれました。
  
  
そこに“言葉”はいらなかった。
  
  
私たちを繋いでいた「英語」はツールであったこと。 
  
  
  
また別の帰国直前のとある日、
近くのショッピングモールのベンチでおじさんに話しかけられ、
楽しく会話をしていました。
もうあと数週間で帰ることを告げたとき
  
「君はこの街が好きかい?」
と聞かれ
「もちろんです!美しくて、暖かい人がたくさんいるこの街が大好きです」
と答えました。
「なら、もっといればいい、帰ってまたすぐ戻ってきなさい」
とおじさん。
「しかし父のことがあるので、とても寂しいけどこれ以上はいられません」
と答えた私。
  
するとおじさんは突然
「君の宗教は?」
と聞かれたので
「仏教です」と。
  
「僕はクリスチャンだけど、君のお父さんのことをお祈りさせてくれないか?」
と言われ、おじさんはその場で手を合わせ、聖書を口ずさみ、
私の父のことを目の前で祈り始めました。
  

  

私はそのおじさんの優しさに胸がいっぱいになり、涙をこらえることができませんでした。

  

  
たった数十分前に出会ったばかりの
国籍も育った環境も全く違う見ず知らずの私に、
なんの疑いもためらいもなく愛と慈悲をかけてくれたそのおじさん。
  
  
決して日本では経験することのできない、
国境を超えた“人のあたたかさ”を
強く感じることのできた出来事でした。
  
 
“友情や愛”は
  
同じ人間であれば、
国や人種、文化は関係なく
  
世界共通なのだと。
  
  
それを直接実感することができたカナダ留学にとても感謝しています。
  
  
  
おいしいご飯にあたたかい布団、私のすべてを受け入れてくれて
出会った日から1日もかかさず
いってらっしゃいとおやすみのハグをしてくれた
ホストマザーGwen
  
カナダの思い出の写真で写っていないものがないほど一緒に過ごしたErika
  
私の良き理解者のいとこのHeyji
  
全面的に面倒を見てくれた兄のKris
  
  
  
その他カナダで出会ったすべての友人、先生、街の方々
  
  
カナダ留学で出会ったすべての人たちに伝えきれないほどの感謝!!
  
  
ありがとうカナダ!
  
  
Big thanks for all of my lovers who I met in Canada:)

  

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この記事を書いた人

Mimi
現在地:日本
コミュニケーション・語学アドバイザー