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adventurer's home

イギリスから発信している方はあまりいないのかしら?
地図をどう読み込んだら良いのかわからないけど、
イギリス留学生はここにはまだたどり着いていないのかなぁ?


アメリカの大学にいた頃は、
日本人が周りに沢山いるという認識が心に突き刺さるようにあって、
その輪から離れなければ、みたいな焦りが足元にあった。
だから日本人のお友達はあまり多くなかったし、それが嬉しかった時もあったと思う。
ふと気づいて改めて周りを見回して、自分がネイティブに囲まれていた時は、
何のゴールにたどり着いたわけでもないけど、不思議な達成感と誇り高い気持ちを持って
広くて青いカリフォルニアの空を改めて見つめ直すことができた気がする。

だけど就職するという段階になって、
やっぱり周りに日本人が沢山いて、
そして私はその人たちのことを何も知らない、ということが
とにかく非常に不安だった。
日本という国から見た時の自分の立ち位置がわからない、ということに気づいて
とりあえず何かしよう、という盲目な戦闘意欲でもって、
まずボストンのフォーラムを覗きに行って、
黒いスーツの塊に埋もれて、飲み込まれて、揉まれ倒して、目を回して帰ってきた。


不思議だったのは、黒スーツのみんなは、
確実に純培養の日本人じゃなかったのだけど、
間違いなく何かの共通項を持った集団だった。
何かに対して共通の認識を持っている人の集まりだった。に見えた。
だけどそれがなんだったのかは、今でもよくわからない。
単純に全員黒スーツっていうのが怖かっただけなのかもしれないけどね。
Men in Blackみたいだったよ。
会場のどこかにエイリアンのコスプレでもしてる人がいたら絶対面白かったと思うんだけど。

私はここからどこに行きたいんだろう?
と思ったら、そこから先に思考が進まなかった。

だって別にそれ以上どこにも行きたくなかった。


アメリカに行きたかったから、アメリカに行って、
アメリカがすごく好きで、充実していて、
それなりに毎日が戦いで、負けたり乗り越えたりしながら、
自分なりの一生懸命で
自分の居場所を作ってきた。

ここに自分の居場所があると思ってた。

だけど私にはよくわからない社会の事情で、
私はさらにどこか先に進まないといけないらしい、
というほんとうはずっとずっと前から聞こえていたいたはずの砂時計の落ちる音に
急に目を覚ました気がした。

そして困ったことに、自分が何に目を覚ましたのかがよくわからなかった。

だって今、幸せだった。
このままでもよくない?
このままじゃだめなのかな?
なんでこのままじゃだめなんだろう?
Is this happiness invalid in this society? why?

人生の旅路とか安心とか居心地とかそういう感受性の動作とは別に動く
社会の無機質なシステムには「査証」という感情で理解に苦しむ関所があって、
これは私の周りにいてくれたみんなと私との間の
優しくて細やかなやり取りで築き上げられた居場所という城を粉砕する力があった。


若かったんだなぁと、いまにして思うけれど、
あの若さを私はもうちょっと持っていたいって最近は思う。

なくなってしまうかもしれない居場所なんだけど
それを全力で作ることを大事にする人間でいたい。
一生懸命な近眼さを恥ずかしがらないことが、いまはどんどん難しくなっている。

Sense of belonging is something that I've been missing the most.
東京でお仕事をしていた時も素敵な先輩に囲まれて、
ここにずっといてもいいなって感じられたんだけれど、心底そう思ったんだけど、
それだけでは自分は満足できなかった。

結局飛び出して、今度はイギリスに来て、
そしていまは近眼になれなくて困っている。

最近、いつの間にか自分は、どこかに行かなきゃ、と毎日焦っていることに気づく。
ここにいてもいいんだよ、という囁きが怖くて日本を出てきたはずなのだけど、
イギリスにいて安心できないんだな。これはなんでなんだろう。

いつかはどこかで、真に腰を落ち着けて
アフタヌーンティーを嗜んだりできるのかしら。


広がっていく自分の世界とは反対に、
どこかに、どこかに住まいが欲しい、と思っている自分がいて、
しかもそれを早く欲しがっている。I want to belong.

この冒険に逸る気持ちと、
誰かと背中合わせに鼓動を感じていたい気持ちとを、
どうやったら両立させられるのか、
変わり続けるこの社会で早く謎が解ければいい。
解き明かしてみたい。

この記事を書いた人

ryoko
現在地:イギリス
tokai → tsukuba → california → new york → tokyo → loughborough, UK

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