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8月6日、イラク人に原爆の話をした結果…

8月6日

 70年前、広島で世界で初めて、原子爆弾が投下された。一瞬にして、何万人もの命は失われ、生き残った人たちは被ばくによる後遺症の苦しみを得た。8月6日は日本人において、非常に特別な日のうちの1つだろう。
 原子爆弾が使われた国は日本以外にどこにもない。唯一の被爆国である日本、そしてそこに生まれた人の1つの使命は、その悲惨さを伝えることだろう。

伝えてみた

 うちの研究室にはイラク人が6人在籍している。そのうちの一人に、8月6日について話してみた。
 「今日はとても日本人にとって、特別な日なんだ。」
 そういうと、もちろん「何の日なの?」と聞かれた。なので、広島に原子爆弾が落ちたんだと言うと、
 「しんや、それは本当に悲惨な出来事だ。」と言って、彼は語り始めた。

俺たちはテロリストじゃない!!

 「あるとき、俺たちはテロリストにされた。何も悪いことをしていない国民を巻き込んで、アメリカは戦争を仕掛けてきた。俺たちはテロリストじゃないんだ。国民なんだ。アフガニスタンもそう、広島もそう。いつも苦しむのは国民だ。本当のテロリストは誰なんだ。そして、いつもその中心にアメリカがいる。しっかりと、事の重大さに目を向ける責任がある。」
 多くは語らない。けれど、そのリアルでずっしりと重い言葉は、自分の心に響くものがあった。
 
 8月15日には終戦70周年を迎える。戦争をして苦しむのは敵、味方の「国民」であることを知ってほしい。

この記事を書いた人

Shinya Higuchi
現在地:オーストラリア
【プロフィール】 1.徳島県出身 2.島根大学 総合理工学部 物質科学科 物理分野 卒業(2015年) 3.島根大学 総合理工学研究科 理工・医連携コース (休学中) 4.フィリピン(2週間) ボランティア 5.オーストラリア(11か月) University of Newcastleで太陽電池の研究 【好きなこと】 (1)人と話すこと (2)スポーツ (3)映画鑑賞 (4)考えること (5)読書 【好きな言葉】 弱気は最大の敵 財を遺すは下、事業を遺すは中、人を遺すは上なり Stay hungry, Stay foolish.

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